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ノロウイルス胃腸炎

  • heiwamed0002team
  • 2022年11月21日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月25日

ノロウイルスとは何ですか?

ノロウイルスは胃腸炎を起こす食中毒のウイルスのひとつです。 ノロウイルスは手や食べ物などを介して感染します。口から入って感染して、腸でウイルスが増えてさまざまな症状をひきおこします。 おう吐、下痢、腹痛などです。健康な方が重症化することはほとんどなく、軽症で回復します。子どもやお年寄り、免疫が低下した方などでは重症化することがあります。 1968年にアメリカオハイオ州で嘔吐下痢が集団発生したことが最初の報告です。当時はノーウオークウイルスと呼ばれていたのが、今はノロウイルスと呼ばれるようになりました。

どんな症状がおきるのですか?

嘔吐、下痢、腹痛、発熱などです。いわゆる食中毒の症状です。 ノロウイルス腸炎の症状の特徴はひどい下痢です。

ノロウイルスの潜伏期間は?

感染してから症状が現れるまでの時間(潜伏期間)はおよそ24~48時間です。

どこから感染するのですか?

2つの感染経路があります。 1つは汚染した食品からの感染です。いわゆる食中毒です。 もう1つはノロウイルスに感染した人の吐物や便からの2次感染があります。 汚染した食品としてはカキなどの二枚貝からの報告がほとんどです。ノロウイルスがどこから感染したのか原因不明のことが多いのも事実です。 ノロウイルスに感染した人からの2次感染は、吐物(吐いたもの)、便からの感染です。おむつの処理なども気をつける必要があります。 子どもがノロウイルスに感染、嘔吐下痢。空気中にエアロゾルとしてノロウイルスがただよい、世話をしている大人がノロウイルスに感染することも多々あります。 部屋の換気を十分にして感染予防につとめる必要があります。

ノロウイルスは空気感染でもうつりますか?

ノロウイルスは空気感染するのではないか指摘されています。実際、ホテルなどで感染者の嘔吐したことがきっかけで、そのホテルにいた広範囲の人たちに感染が拡大したケースが報告されています。 ノロウイルスが飛沫(ひまつ)感染しか起こしますが、嘔吐を処理した人もしくは、その近くの席に座っていた人だけの感染にとどまるはずですが、その翌日にそのホテルを利用した来場者にも感染者が多く出ているケースもございます。そのようなケースから、ノロウイルスは空気感染するのではないかいう説がよく聞かれます。 では本当に、インフルエンザウイルスのように空気中を漂い、息を吸い込むだけで感染してしまうのでしょうか。これについては国立感染症研究所の感染症情報センターのホームページ内の「ノロウイルスの感染経路」の記事で見解が示されています。 それによると、「ノロウイルスは(中略)空気感染の一種である塵埃感染という経路によって感染が拡大」する可能性があるそうです。少なくとも、「飛沫感染」と(完全な)「空気感染」の中間的な感染がノロウイルスで起こっているのは間違いないようです。

ノロウイルスと呼ばれるようになりました。

いつ流行するのですか?

一年を通してノロウイルス食中毒の報告はあります。11月くらいから発生件数が増えてきて、12月から1月が発生のピークとなります。冬場に増える傾向があります。

ワクチンはあるのですか?

残念ながらノロウイルスに対するワクチンはありません。ノロウイルスを培養できる細胞は非常に限られているため、研究やワクチン開発が困難なことが理由です。今後も開発される見込みはありません。 ノロウイルスと似たウイルスにロタウイルスがありますが、こちらはワクチンがあります。子どもを中心に流行するロタ腸炎はワクチンで予防することができます

どのように治療するのですか?

インフルエンザにはタミフルやリレンザというような治療薬があります。 しかしノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。対症療法が中心となります。 脱水に対して十分な補液と栄養補給。脱水がつよければ点滴で補液します。嘔吐や下痢が強いときにはおさえる薬を処方します。ロペミンのような強く効き過ぎる下痢止めは、ノロ胃腸炎の回復を遅らせることがあるので避けた方がよいでしょう。

ノロウイルス食中毒の予防方法はありますか?

ノロウイルスは熱に弱いウイルスです。加熱が有効です。ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などは加熱して食べることで予防できます。中心部が85℃から90℃で90秒以上の加熱が有効です。 生ガキ美味しいですよね。 でも、子どもや高齢者などの抵抗力の弱い方はノロウイルスに感染予防のために生は避けた方が無難です。加熱して食べましょう。 2次感染予防として、換気と手洗いが有効です。ノロウイルスに感染した人の吐物や便からは大量のウイルスが排泄されています。 手洗いは手についているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。食事の前、トイレに行った後、料理の前は必ず手洗いを行いましょう。

ノロウイルスの消毒剤

消毒剤の一覧

一般的にはノロウイルスにはアルコールは効かない、塩素じゃないとダメ、と言われています。正確に言うと、アルコール(エタノール)もノロウイルスに効果があるのですが、塩素ほど強力ではありません。 そのため、県や国の衛生指導では塩素(次亜塩素酸イオン)消毒が指導されます。

消毒剤の一覧
消毒剤
 ノロウイルスへの効果
エタノール

ハイター、ミルトン(次亜塩素酸イオン)

イソジン(ヨウ素系)

強酸性水(次亜塩素酸)
◎ 
二酸化塩素
◎ 

※エタノール系消毒剤にはノロウイルスに対する不活化効果を期待できるものもあります。使用する場合、濃度・用法を守って使用してください。 ほかに効果のある消毒剤としては、強酸性水や二酸化塩素などです。 強酸性水は電解水ともいい、食塩水を電気分解して得られます。塩素系で繰り返し肌を消毒していると荒れてしまいますが強酸性水は荒れにくく、毒性も低いため、調理場や介護施設などで導入が進んでいます。「次亜塩素酸水」という名前で食品添加物としても認可されています。 二酸化塩素は新しい消毒剤で、国内ではこれから安全性評価などが進むと思われますが、将来有用な殺菌剤として注目されています。

まとめ

これから冬に向かいます。ノロウイルス胃腸炎の流行が予想されます。手洗い、換気を励行して予防につとめましょう。

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