A型肝炎ワクチン

感染症・予防医学

A型肝炎とは

A型肝炎はA型肝炎ウイルスの感染によっておきる急性肝炎です。
全身の倦怠感、発熱、頭痛、筋肉痛、食欲不振などの症状がみられます。

完全になおるまでに1-2ヶ月ほどかかります。

子供は知らない間に感染して治る(不顕感染)が多いのですが、大人が感染したときには多くの場合(約75-90%)全身倦怠感、発熱など肝炎の症状がでます。
致命率(死亡)は非常に低く0.1%未満ではありますが、50歳以上での致命率は高く1.5%に達します。

日本でも昔、衛生環境がよくない時代にはA型肝炎が流行していました。
その時代には知らないうちにA型肝炎ウイルスに感染、肝炎の症状が出ないまま治癒(不顕感染)して抗体を持っていました。今の70歳以上の方は高率でA型肝炎の抗体価をもっています。

上下水が発達して衛生環境がよくなった今の日本では、A型肝炎ウイルスに接する機会はほとんどありません。
60歳以下のほとんどの人は抗体をもっていなため、ワクチンの接種が必要となります。

A型肝炎はどこから感染する

A型肝炎は「経口」感染します。

糞口感染で、A型肝炎ウイルスに汚染された食材から感染します。

海外では水、氷、食べ物に注意しているとは思いますが「経口」からの感染で完全な予防は困難です。
特に東南アジア、アフリカ、中南米はA型肝炎のリスクの高い地域です。
A型肝炎ウイルスは85℃で2分間の加熱で死滅します。加熱調理が基本です。

A型肝炎ワクチンの接種回数

A型肝炎ワクチンは全部で3回接種します。
1回目接種
2回目接種 1回目接種の2-4週間後
3回目接種 1回目接種の24週間後

A型肝炎ワクチンは2回の接種で100%感染防護に必要な抗体価まで上昇します。

さらに3回目接種後5年間は十分な抗体価が保たれます。
A型肝炎ワクチンは、3回ワクチン接種しておくと長期間抗体が保たれるのが特徴です。3回ワクチンを接種すれば10-20年間有効との報告もあります。

A型肝炎ワクチンの種類

日本で認可されているA型肝炎ワクチンは「エイムゲン」1種類です。

1回0.5mLを筋肉内または皮下注射します。

海外渡航まで時間がなく、3回ワクチンを受けられないのですがどうしたらよいでしょうか

 

A型肝炎ワクチンは、3回ワクチン接種しておくと長期間抗体を保つことができるのですが、1回だけの接種でも有効です。1回だけの接種では、しばらくすると抗体価が下がってきます。

A型肝炎流行国に何度も出張する予定がある方や長期駐在する予定の方は、抗体を保つために3回接種を受けておく必要があります。3回接種を終えるためには6ヶ月間必要となります、海外出張や駐在が決まっている人は早めに病院で相談をして、接種準備をしておくことをおすすめします。

 

A型肝炎ワクチンの副反応

A型肝炎ワクチンは副反応が少ないワクチンです。主な副反応は接種したところの発赤と腫脹です。その他全身倦怠感、頭痛などです。
A型肝炎ワクチンは「不活化ワクチン」で生きたウイルスは入っていません。そのためA型肝炎ワクチンからA型肝炎が感染することは絶対にありませんのでご安心ください。

A型肝炎ワクチン小児も接種できるのでしょうか

A型肝炎ワクチン(エイムゲン)は2013年から16歳未満も接種できるようになりました。それ以前は16歳以上が対象でした。
小児と成人はワクチン接種量は同じです。接種スケジュールも小児と成人は同じ3回接種となります。

A型肝炎ワクチン接種で大切なこと

途上国やA型肝炎流行国に行かれる方、理想は3回接種ですが、出発まで時間がなければ1回だけでもA型肝炎ワクチンを接種しましょう。1回だけでも効果あります。

A型肝炎ワクチンは「up to the last minute vaccine」出発直前まで間に合うワクチンともいわれています。
A型肝炎ワクチン1回の接種だけで1ヶ月後には100%抗体陽性となる有効性の高さが特徴です。
A型肝炎の発症まで 潜伏期間がありますので、渡航直前の接種でも効果が期待できます。

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