高脂血症

高脂血症(脂質異常症)とは

高脂血症とは高脂血症は血液中のコレステロールや中性脂肪が高く動脈硬化がすすむ状態です。糖尿病、高血圧とともに高脂血症も動脈硬化が促されやすい病態で食事・運動を中心とした生活習慣の改善が大切です。かつての成人病と呼ばれて今は生活習慣病、メタボ(メタボリック症候群)と呼ばれている状態の1つが高脂血症です。自覚症状がないために、検査で高脂血症がわかっても放置している方は少なくありません。

高脂血症の原因

生活習慣の乱れと体質が高脂血症の原因です。
以前、日本は野菜や炭水化物を中心とした比較的低カロリー低脂肪食でしたが、昨今は、食習慣の欧米化でお肉や油を使った調理が中心の高カロリー高脂肪の食生活に変わってきています。たんぱく質も豆類、穀物類、野菜などに含まれていた植物性たんぱく質から、動物性たんぱく質(お肉)が中心になってきています。
車や電車などの交通機関の発達、駅もエレベーター、エスカレーターなど生活が便利になることで運動不足気味です。さらにインターネットショッピングの普及で、お店へ買い物にいかずに生活ができるようになったことも運動不足を加速させています。食事の欧米化で高カロリー化と運動不足の生活習慣が重なりカロリー過多となっています。運動不足から体の筋肉量が低下します。エネルギー代謝の中心である筋肉量が低下するため基礎代謝が低下してしまいます。高カロリーと基礎代謝の低下から、肥満、高脂血症、糖尿病などがひきおこされます。
ヒトの体は食欲や肥満度を調節するグレリンとレプチン、2つのホルモンがバランスを取っています。ストレスや睡眠不足は食欲を増進させるホルモンであるグレリンの分泌が盛んになり、過食など食生活の乱れをひきおこします。便利、運動不足、睡眠不足、ストレス過多の現代生活そのものが高脂血症をつくりやすく、会社の健診で高脂血症を指摘された方は生活習慣を見直すことをお勧めいたします。

高脂血症の症状

全く自覚症状はありません。
職場の健康診断や病院での採血結果で高脂血症であることがわかります。
自覚症状がないために、検査で高脂血症が見つかっても生活習慣の改善や治療をせず放置している方は少なくありません。高脂血症から動脈硬化が進行して、将来心筋梗塞や脳梗塞などの血管がつまる病気につながります。

高脂血症の検査

血液検査で高脂血症を調べます。血液検査では、総コレステロール、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)を測定します。
検査結果に略語で記載されています。

T-CHO 総コレステロール T-CHO 異常値220mg/dL以上
LDL-C LDLコレステロール(悪玉コレステロール) 異常値140mg/dL以上
HDL-C HDLコレステロール(善玉コレステロール) 異常値40mg/dL未満
TG トリグリセライド(中性脂肪) 異常値150mg/dL以上

その他健診結果にLH比が記載されていることもあります。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)÷HDLコレステロール(善玉コレステロール)で示される比率のことです。悪玉コレステロールが増え、善玉コレステロールが減って動脈硬化がすすみやすい状態となると、比率が上がります。LH比の基準は1.5以下が理想です。

さまざまな指数が健診結果に記載されていますが、動脈硬化と密接な関連がある指数はLDL-C LDLコレステロール(悪玉コレステロール)です。140mg/dL未満が目標です。この基準値は個人の健康状態でかわります。健康の大きな目標としては140mg/dL未満ですが、生活習慣を見直すきっかけとしての意義がある健診の基準値は少し厳しく120mg/dL未満となっております。
運動や薬で高脂血症を治療するときもLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を基準に治療効果の判断をします。140mg/dL未満が目標ですが、過去に心筋梗塞や脳梗塞など血管がつまる病気を患ったことがある方の再発予防のためには140mg/dL未満の基準では不十分であり100mg/dL未満、さらには70mg/dL未満のさらに低値を治療の目標とすることもあります。
お手元に健診結果があれば、今一度見直してみてはどうでしょうか。

高脂血症の診断

血液検査の値で診断します。

総コレステロールの異常値220mg/dL以上
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の異常値140mg/dL以上
HDLコレステロール(善玉コレステロール)の異常値40mg/dL未満
トリグリセライド(中性脂肪)の異常値150mg/dL以上

で診断します。
血液検査でチェックする際の注意点として、トリグリセライド(中性脂肪)は食事の影響で大きく変動します。食後の採血を避け、食事を抜いて採血をしましょう。

高脂血症の治療

高脂血症の治療は生活習慣改善を中心として、効果が不十分なときには併せて薬によるコレステロールのコントロールをします。治療の目標としてはLDLコレストロール(悪玉コレステロール)と中性脂肪値の改善です。LDLコレステロール(悪玉コレステロール)140mg/dL未満、トリグリセライド(中性脂肪)150mg/dL未満が理想です。
高脂血症に肥満がともなっていることが多く、肥満による脂肪肝から肝機能も高くなっていることがあります。
治療の目標としてLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値のみに着目されることが多いのですが、西宮市の中島クリニックでは肝機能(AST、ALT、γGTP)の数値も生活習慣を見直すことで改善しているか同時に判断しています。

食生活の改善と運動を併せておこないます。
食事の欧米化にともない過多となっているカロリーと動物性脂肪摂取を控える食生活を中心とします。
身長体重から一日に必要なカロリーを想定、そのカロリーを大幅に超えない食事とします。現代食は動物性たんぱく質(お肉)が中心となっているので、植物性たんぱく質(豆類)を取り入れていきます。過剰なアルコール摂取や間食は、摂取カロリー増につながります。1回に飲むアルコール量を減らすのが理想ですが、1回に2合3合と飲まれる方は量を減らすの難しいのが現状です。1回の量を減らすよりも、アルコールをのむ機会を減らす方が効果てきです。毎日飲んでいる方は2日1に回休肝日にするなどの生活習慣の改善が有効です。

運動不足からの肥満も高脂血症の原因です。ウオーキングや水泳などのゆるやかに長時間(40分以上)つづけられる運動が効果的です。
部活で体を鍛えるような激しい運動ではなく、ウオーキングしながら話をすることができる程度の息が上がらないような緩やかな運動です。

食事運動などの生活習慣で効果が不十分な時に薬による治療を併用します。薬はコレステロール値をさげる薬と中性脂肪を下げる薬があります。メバロチン、リピトール、ローコール、リバロなどのスタチンに分類される薬はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げる働きをもち、エパデール、ロトリガなどの薬は主に中性脂肪を下げる働きがあります。
高脂血症の薬には多くの種類があり、効果も緩やかなものから強いものまであります。どの薬が適しているかは、全身状態、持病などから判断する必要がありますので主治医の先生にご相談ください。

大切なこと3つ

高脂血症は全く自覚症状がありません。
自覚症状がないために健診で高脂血症がわかっても生活習慣の改善や治療をせず放置している方は少なくありません。高脂血症が見つかったときは生活習慣を見直すきっかけと前向きにとらえ、運動食事をみなおしましょう。

心臓や脳血管の病気(心筋梗塞、脳梗塞)を過去に患って高脂血症の治療中の方は、再発のリスク(危険)が高くなります。薬を絶対に自己判断で中断しないようにしてください。

西宮市の中島クリニックでは、高脂血症の方は頸動脈エコーで血管の状態を診て薬をのむかどうか、また治療の効果を判定しています。頸動脈エコーで血管を直接診ることで、動脈硬化すすんでいないか的確に判断できます。

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