食道カンジタ症とは
食道カンジダ症という病気は、食道の感染症の中では一番多い疾患です。
カンジダとは真菌(かび)のことであり、食道カンジダ症は食道の粘膜に菌が増殖し感染症に侵される病態です。この真菌は湿った環境を好む特徴があり、食道はまさに繁殖には適した場所といえます。
真菌(かび)と聞くと驚かれる方も多いですが、カンジダ自体は常在菌(元々、人間の身体に存在する菌)であり、私たちの皮膚などに生息しています。
食道カンジダ症の症状
食道には食べた物を胃へ運ぶ機能があります。
食道がカンジダに感染すると、
- のどの違和感(詰まった感じ、異物感)
- 食べ物が飲み込みにくい
と感じる場合があります。 しかし、無症状の方が多い病気でもあります。
食道カンジダ症の原因
1.免疫力の低下
自己免疫疾患や糖尿病を患っている方は、体の免疫を抑える薬が使用されます。
薬剤の影響を受けて免疫力が低下している方も、感染リスクは高い状況にあります。
一方、基礎疾患のない方でも、精神的・肉体的ストレスを抱えている方(ストレスや疲れ)は、免疫力が低下している状態となりますので注意が必要です。
2.抗生剤などの服用
抗菌薬は、細菌を破壊し増殖を抑えるために服用する薬です。
これらの影響を受けて、常在菌のバランスを崩してしまうことがあります。
それよって、カンジダの感染リスクが高まります。
食道カンジダ症の治療
食道カンジダは、自然治癒する病気です。症状がほとんどない場合は、経過観察するケースが多いです。
症状がある方は、薬物療法を行います。抗真菌薬の内服が有効です。