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長引く咳、咳

cough asthma

咳喘息とは

かぜは治ったのに咳が何週間も続く。昼間は咳でないけれど、夜になると咳がでる。咳が一旦でるととまらない。このような長引く咳は咳喘息かもしれません。長引く咳つらいものです。1回の咳で2Kcal消費するといわれています。1回たったの2Kcalですが、咳がひどく1分に2回咳をしたとすれば1時間で120回、たったの1時間で240Kcalになります。たった1時間の咳が、ごはん一膳分のカロリーに相当します。咳やせ、と言われる言葉があるように咳が続くだけで消耗、ひどい時にはそれだけで体重がへる原因となります。

 

咳喘息は喘息(気管支喘息)のように息をしたらゼーゼー、ヒーヒーとなることはありませんが、痰かからまない乾いた咳が続きます。3週間以上つづく長引く咳の原因として一番多い原因です。市販のかぜ薬は効かず、咳喘息は喘息とおなじく根本治療が必要です。

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咳喘息の症状

長引く咳が唯一の咳喘息症状です。喘息のようにゼーゼー、ヒーヒーと息をするときにこすれるような音(喘鳴ぜいめい)や息苦しさがでることはありません。呼吸機能検査(スパイロ)をしても正常もしくは、ごくわずかに低下する程度です。咳は喘息と同じく、寝るとき、早朝に悪化しやすい傾向があります。季節性があり毎年春、秋など同じ時期に咳がでる方に咳喘息が隠れています。かぜのときのような痰が絡む咳ではなく、乾いた咳が特徴です。たばこ、運動、黄砂、花粉、冷気などが症状を悪化させる要因となります。

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咳喘息の検査

当院には「長引く咳」の診察を希望される患者様が多くご来院されています。長引く咳にはさまざまな原因があります。

  • マイコプラズマ気管支炎

  • クラミジア肺炎

  • 百日咳

  • 逆流性食道炎

  • 高血圧症の薬による咳(ACE阻害薬)

  • 肺がん

  • 肺気腫

  • 後鼻漏副鼻腔症候群

  • 肺結核

  • 咳喘息

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​など

当院では、患者様の状態に合わせてさまざまな検査を検討し、長引く咳の原因を特定します。主に実施される検査は以下の通りです。

  • 血液検査(採血)

  • 胸部レントゲン

  • 呼吸機能検査(スパイロ)

咳喘息の診断について

咳喘息の診断は、胸部レントゲンや呼吸機能検査(スパイロ)では異常がほとんど出ません。吸入β2刺激薬が咳喘息に有効なことから、咳の原因が不明なときにβ2刺激薬を吸入し、症状の変化を診ることがあります。症状が改善すれば咳喘息と診断することもあります。患者様の症状および各検査の結果から、総合的に判断して咳喘息を診断します。

咳喘息の誘因

花粉、ダニ、ペットの毛、カビ、黄砂など、さまざまな要因が考えられます。当院では血液検査でアレルゲン(誘因物質)を特定し、その後、生活スタイルの改善をサポートして参ります。アレルゲンとの接触をさける習慣をつくることで、咳喘息を予防することができます。

咳喘息の治療

当院で行われる咳喘息の治療は、喘息(気管支喘息)の治療に準じて行われます。長引く咳の治療では、吸入治療(β2吸入刺激薬)がとても効果的です。よって、咳喘息の治療でも吸入治療が有用と考えております。治療の中心は吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬の配合剤となります。

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当院で使用する吸入ステロイド薬

  • アドエア

  • シムビコート

  • レルベア

  • フルタイド

  • オルベスコ

また、シングレア、オノンなどの抗アレルギー剤も併用します。

症状が辛い方へ

  • 咳がつよくて夜も寝れない

  • 咳が何週間も続いている

など、症状が辛く体力の消耗が激しいときなどは、短期間、ステロイドの内服や点滴をおこなうことも検討されます。患者様のお体の状態に合わせてご案内させていただきますのでよろしくお願いします。咳喘息の約30%が喘息(気管支喘息)に移行するといわれています。早期に診断、早期に治療することで喘息への移行が予防できます。咳の症状がなくなった後、いつまで吸入薬を続けるかについては一定の見解はありません。咳喘息のときには、気道の炎症(空気の通り道があれている状態)が起きています。咳喘息には軽症から重症まで個人差があります。治療後は、気道の炎症が治る傾向にありますが、また再発する可能性もゼロではありません。当院では「咳が治ったあとすぐに治療を中断することはリスクがある」と考えます。診察の上で判断して行きますが、再発を予防するためにも1〜2ヶ月間は吸入の継続をオススメします。

咳喘息の予防

手洗い励行

かぜやインフルエンが咳喘息の誘因となります。かぜやインフルエンザで気道が炎症をおこすことで、わずかな刺激に気道が反応するようになり咳がおきます。インフルエンザのワクチンによる予防、インフルエンザの流行期には人混みをさけて、手洗いを励行しましょう。

花粉、黄砂との接触を控える

花粉や黄砂を吸入することで気道が刺激をうけて咳がおきます。花粉や黄砂が飛散しているときの外出は必ずマスクをしましょう。マスクがフィルターの役目を果たして花粉や黄砂との接触を軽減することができます。PM2.5も咳喘息の誘因となります。ニュースや天気予防でPM2.5の注意喚起されているときの外出や外での運動はひかえましょう。

アレルゲンとの接触を避ける

ハウスダスト、イヌの毛、ネコの毛、カビなども気道の刺激となります。カーペットなどはハウスダストやペットの毛付着しやすので可能な範囲で取り除き、室内をこまめに掃除しましょう。

タバコの副流煙をさける

タバコの煙も気道を刺激して咳がおきます。タバコを吸う方は咳喘息の予防のため禁煙です。周囲にタバコを吸う方がいるときは、車の中、家庭、職場タバコの煙(副流煙)と接触しないように生活環境をタバコと分離しましょう。

長引く咳に注意!早めの受診を

長引く咳の原因として一番多いのが咳喘息です。風邪をひいた後に起きることが多く、2-3週間以上咳がつづくときには咳喘息の可能性があります。長引く咳に肺がん、肺結核などの命に関わる病気が隠れていることがあります。咳が長引くときに、風邪の咳が続いていると自己判断せず当院までご相談ください。

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