当院では、胃カメラや大腸カメラの結果は、内視鏡写真を添付したレポートとしてお渡ししています。
潰瘍やポリープなど病変があれば、その写真付きのレポートに書き込んで説明しています。
お渡ししたレポートを再度持って来られ「この変な色をした所は病気でしょうか」と聞かれることがあります。
指さされているところは、食道の写真です。確かに、緑色の毒々しい色をしています。
胃カメラ検査後の説明で「この写真は、がんの早期発見のために毛細血管などを見やすくするフィルターのために緑色になっていますが、正常です」と伝えています。
ところが、家に帰って家人(奥さまや旦那さん)に結果を見せると、「そこ、緑色の所、病気なんじゃないの」「癌じゃない」など、とんでもない事を気易く言うようです。
冗談のつもりで、とんでもない事を言うのは、どうも旦那さんが奥さまに対してが多い気がしますが、気のせいでしょうか。
旦那さんの何気ない一言が冗談と知っていても、毒々しい色をした写真を見れば見るほど、心配になってくる気持ち、お察しいたします。
これは、狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)と言って、粘膜表層の毛細血管や粘膜表面の模様などを強調するための特殊なフィルターをかけての観察です。そのために、緑と茶色の入り交じった、異様な色を呈しています。
ちなみに、通常光(普通の内視鏡)での写真はこんな感じです。
みなさまの食道の色は、きれいな赤ピンク色で緑色でありませんのでご安心ください。
当院で導入しているオリンパス内視鏡EVIS LUCERA ELITE
http://www.olympus.co.jp/jp/news/2012b/nr121002luceraj.jsp