医療コラム

2022.09.25予防医学、医療コラム

災害に備え1人ペットボトル水6本を備蓄がめやす

災害に備え1人ペットボトル水6本を備蓄

先日、突然の断水を経験しました。ほんの数時間でしたが、いやあ困りました。水の大切さを再認識。水について考えてみます。

■1人ペットボトル水6本を備蓄

結論

災害に備えペットボトル1本1.5リットルとして、1人6本を目安として備蓄しましょう。

1人1日水が3リットル必要です。災害の急場をしのぐために3日分必要として、1日ペットボトル2本x3日=6本。1人ペットボトル6本備蓄しておくと安心ですね。

■人体水分量の出入り

人体に必要な水分

イン(体に入る水分)
食事 800ml
飲水 1200ml
代謝水 300ml

アウト(体から失う水分)
尿 1200ml
便 200ml
不感蒸泄 900ml (皮膚から600ml 呼吸から300ml)

1日2300ml前後の水分出入りが、教科書に記載されているような、成人の標準的なバランスです。

尿量は飲水量によりかなり増減、1日尿量は1000ml~2000ml位の幅があります。また不感蒸泄も気温や活動量でかなり変動します。

 

災害や緊急時に必要となる、成人水分必要量は1000ml~1500mlとなります。1日1.5リットル必要。余裕をみておき3リットルあれば安心です。

 

分かりやすいようにペットボトル1本1.5リットルで考えてみます。

備蓄に必要な 飲料水  1人 3L(ペットボトルにして2本)

ライフライン復旧や状況が落ち着くまで自力で最低3日間過ごす必要を想定して
3L x 3日分 計9L

備蓄水 1人 9L (ペットボトルにして6本)を目安。

■生活に使用する水の量

ここまでの話は飲料水に限った話です。実際の生活では遙かに多量の水を生活用水として使っています。水道局発表のデータによると、1人1日約150-200Lも使っています。

 

多いのは、トイレ、次に入浴、その後、炊事、洗濯と続きます。文明が発達した現代の生活は水に依存しています。

これらの生活に必要な水は、入浴後の水をためて置くことで対処しましょう。

■ローリングストック

断水したときの話の続きです。夕食時、突然水道水が茶色の錆びた色となりました。ちょっと濁っている程度ではなく、有馬温泉の金泉のような真っ茶色です。

さすがに無理してそのまま使う気にはならず、水道局に問い合わせました。上水管の取り替え工事中に誤って泥が混入してしまったとの事でした。水道局がすぐに対応してくださり水を持参いただきました。ホントありがたかったです。

一時断水させ、水道を引き込む前の所で泥水を放水することになりました。
混入した泥水を放水後、無事水の色は透明にもどりました。

断水時間はたった2時間でしたが、水が使えない不便さは想像以上のものでした。水がないと手洗い、トイレ、食事、シャワー全てストップしてしまいます。

阪神淡路大震災の経験者の私は、水を常に備蓄するように心がけています。水だけでなくカップ麺などもある程度備蓄しています。

この時に備蓄の水を使うことにしたのですが、日付をみたら、はるか昔に有効期限が切れていました。あれれ。

備蓄したものの、必要な時には期限がきれてしまっている事態を避けるためにも、ローリングストックという方法を取り入れる必要がありますね。

 

ローリングストックとは、食べ物など、使いながらもある程度備蓄し続けていくことを指します。

 

例えば水であれば、備蓄用のペットボトル水を倉庫の置くにしまい込んでしまわず、キッチンに置いておきます。飲み水として時々使うようにします。ペットボトルの水が減ったら買い足す。これを繰り返します。

 

普段から、災害時に備えて水、電気、ガスなどライフライン確保のシミュレーションしておきましょう。

■まとめ

1人飲料水として1日に3リットルの備蓄がめやす。1.5リットルのペットボトル2本分です。災害時急場をしのぐために3日分として、ペットボトル6本準備しておくと安心です。

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